協振技建調査部の野坂です。
 
今年1月に行われました第53回気象予報士試験に合格しました。
気象予報士試験へ取り組んだ時の話を致します。
 
なぜ気象予報士?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ちょっとマニアックなこの資格、所持者の皆さんのきっかけはいろいろだそうですが、自分の場合は幼いころからの地図好きと天気図がとても好きだったことが始まりです。
 

気象庁「利尻島の風下で発生したカルマン渦」(https://www.jma-net.go.jp/sat/himawari/obsimg/image_cloud.html)を加工して作成

 
しかしそんな自分も、すんなりとこの合格に向けて進んできたわけではありません。
 
30代のころ「気象予報士受けようかな」という気持ちは、マニアックな取り組みをすることによる「やってる感の充足」すなわち受験自体が目的化した「消極的動機」による受験に他なりませんでした。
 
気象予報士試験には「学科試験(一般、専門)」と、天気図を与えられて予報や防災事項を考えたり災害級の現象の原因を読み解き記述したりする「実技試験」があるのですが、とにかく実技試験が受からない。
1度の学科試験の合格が1年間有効で、気象予報士試験は1年に2回実施されますから、1回の学科合格で年内に2度目の実技受験が可能。
これを2回繰り返して実技試験を結局4度受けても完敗でした。
 

出典:気象庁ホームページ(https://www.jma.go.jp/jp/gms/)(全球・可視・拡大・カラー、2015年7月10日12:00JST)

月日は流れ50代となり、もう一度「積極的動機」で取り組みたいことがまだ残っているのではないか?
その時、情熱としての「なりたい」気持ちが、まだ気象予報士に向けて残っていることを自分で確かめました。
 
やってる感の充足のためではない。自分がやりたいからやる、なりたいからなる。
するとやがて、電車の中や、ちょっとした病院の待ち時間など、いろんな隙間時間でテキストに目を通すようになっていました。
 
今の業務との関連は少ない資格ですが、自分でやりたいと決めてやれたというのは、仕事をする上でも糧になるのではと感じます。会社としてもいろんなチャレンジを推進してくれているので、自分としても、次の挑戦のためのいい経験となったと思います。
加えるならば、折しも地球温暖化に伴う気象の激化の時代に入ったと言われる昨今、気象予報の第一の目的である「防災」において、何らかの形で社会の役に立てればと思います。